「硫黄っぽい」と感じる香りは、マッチ、ゴム、肉、キャベツ、停滞した空気など、複数の表現に分かれます。感じた言葉と、化学的な原因候補を同じものとして扱わないことが大切です。
連想語を先に分ける
| 連想 | 記録する言葉 | 断定しないこと |
|---|---|---|
| マッチ | 火を消した直後、煙 | 一つの化合物名 |
| ゴム | ゴム、タイヤ、弾性材 | 樽の種類 |
| 肉 | 煮た肉、肉汁 | 衛生上の異常 |
| 野菜 | キャベツ、玉ねぎ | 腐敗 |
研究レビューでは、硫黄属性の下位語としてrubberyやcabbage waterなどが整理され、DMS、DMDS、DMTSを含む多数の揮発性硫黄化合物が検討されています。ただし、一つの香りへ一つの化合物が対応するとは限りません。
工程ごとの候補を見る
| 工程 | 研究で示される考え方 |
|---|---|
| 麦芽・麦汁 | 原料処理で硫黄化合物の前駆体が関係する |
| 発酵 | 酵母や条件により硫黄系成分が生成・変化する |
| 蒸留 | 銅との接触などで一部の硫黄・肉様ノートが減る |
| 熟成 | 揮散、樽材への吸着、酸化などで組成が変わる |
酵母と発酵はウイスキーの発酵、蒸留時の切り分けはヘッド・ハート・テールで確認できます。
銅との接触を単純化しない
研究では、蒸留中の銅との接触が硫黄・肉様のノートを減らす重要な要因として扱われます。一方、蒸留器の形、コンデンサー、加熱、カット、還流も関係するため、「銅が多いほど必ず良い」とは言えません。蒸留器の役割はポットスチルと連続式蒸留機も参照してください。
4欄で記録する
- 連想語:マッチ、ゴム、肉、野菜など
- 強さ:0〜3の同じ尺度
- 時間変化:注いだ直後、5分後、加水後
- 情報:公式ノート、製法、樽情報を別欄へ記載
香りの分類全体はフレーバーホイールを使い、硫黄という言葉へ無理にまとめず、感じた連想を具体化します。
異常と官能表現を分ける
官能評価の硫黄香と、容器破損や外部混入による異常は別です。通常の公式説明とかけ離れた強い刺激臭、液漏れ、容器の破損がある場合は飲まず、販売店・メーカーへ相談します。
まとめ
- 硫黄香は複数の連想語を含む
- 香りから化合物や工程を一つに断定しない
- 発酵、蒸留、銅、熟成で組成が変わる
- 連想語、強さ、時間、公式情報を分ける
- 異常が疑われる場合は飲用を止めて相談する