飲み方

ウイスキーのブラインドテイスティング入門|家で行う手順

ブランドや価格を隠してウイスキーを比べるために、試料の番号化、条件統一、記録、答え合わせの順番を解説します。

番号札を付けた4脚のグラスと記録用紙によるブラインドテイスティング

In short

この記事の結論

ブラインドテイスティングは銘柄当てではなく、ラベル、価格、産地の先入観をいったん外して感覚を記録する方法です。同じグラス・量・温度で2〜4試料を番号化し、外観、香り、味、口当たり、余韻を書いてから答えを開示します。正解率より、開示前後で評価がどう変わったかを残します。

ブラインドテイスティングは、ラベルを隠して銘柄を当てるだけの遊びではありません。ブランド、価格、産地、年数を見ない状態で、自分が感じた特徴を構造化して残す方法です。

先に目的を一つ決める

目的試料の選び方開示後に見ること
価格の先入観価格帯が異なる2〜3本価格で評価が変わるか
樽の違い樽以外が近い試料公式樽情報と記録
度数の影響近い銘柄で度数違い刺激と香りの変化
自分の好み異なるタイプ3〜4本好みの共通軸

準備は番号だけにする

  1. 同じ形の清潔なグラスを用意する
  2. 試料を同じ量ずつ注ぐ
  3. グラスを1、2、3のように番号化する
  4. 銘柄名と番号の対応表を折って保管する
  5. 同じ室温と静置時間にそろえる
  6. 水、記録用紙、休憩時間を用意する

一人で準備する場合は、対応表を作った日とは別の日に比べると記憶の影響を減らせます。完全に情報を遮断できないことも記録条件の一つです。

開示前は5項目を記録する

項目記録例避けたい書き方
外観淡い琥珀、透明高級そう
香り柑橘、穀物、煙有名蒸溜所らしい
甘味、酸味、苦味価格相応
口当たり軽い、油脂感、乾き良い酒
余韻短い、煙が残る年代物

記録欄はテイスティングノートの書き方、香りの言葉はフレーバーホイールが参考になります。

答え合わせは二段階で行う

  1. 開示前に好みと理由を書き切る
  2. 銘柄、度数、樽、価格を開示する
  3. 予想と事実の違いを書く
  4. 情報を見た後の評価は別欄へ書く
  5. 次回にそろえる条件を一つ決める

WSETのスピリッツ教育でも、外観、香り、味わい、品質などを体系的に記述します。家庭では資格試験を再現する必要はなく、「感じた事実」と「ラベルから得た情報」を分ける考え方だけを取り入れます。

順番と飲酒量を管理する

強い煙や高い度数は後の試料へ影響します。並べ方はウイスキーを飲み比べる順番を参照してください。水を用意し、すべてを飲み切らず、香りが分からなくなったら中止します。

まとめ

  • 銘柄当てより先入観を外すことが目的
  • 2〜4試料を同じ条件で番号化する
  • 開示前に外観、香り、味、質感、余韻を書く
  • 開示後の評価は別欄へ分ける
  • 正解率より再現できる条件を残す

情報源・参考文献

よくある質問

ブラインドテイスティングは銘柄当てですか?

銘柄を当てる遊びにもできますが、基本は情報を隠して外観、香り、味、口当たり、余韻を公平に記録する方法です。

一人でもできますか?

できます。瓶を見ずに小容器へ番号を付け、回答表を折って保管する方法があります。準備時に銘柄を知る影響は残るため、別日に行います。

何種類がよいですか?

初心者は2〜4種類が記録しやすいです。種類を増やすより、一杯を少量にして休憩を入れます。

色も隠すべきですか?

通常は外観も評価項目です。色の先入観も外したい研究的な比較では不透明グラスを使いますが、家庭では目的を先に決めます。

価格はいつ見ますか?

香味の記録と仮評価を書き終えた後に開示します。開示後の感想は別欄に残します。

正解できないと意味がありませんか?

正解率より、同じ条件で感じたことと、情報開示後に評価がどう変わったかを確認する方が学びになります。