複数のウイスキーを比べるとき、先に飲んだ一杯のアルコール刺激や煙、強い樽香は、次の印象へ影響します。順番は銘柄の優劣ではなく、比較の条件として設計します。
最初に比較目的を決める
| 目的 | そろえる条件 | 変える項目 |
|---|---|---|
| 種類を知る | 量、グラス、温度 | 産地や製法 |
| 樽を比べる | 銘柄、度数の近さ | 樽の前歴 |
| 度数を比べる | 銘柄、温度 | 加水量 |
| スモークを比べる | 量、休憩 | 煙の強さ |
一杯の見方はテイスティングの基本、記録項目はテイスティングノートの書き方で確認できます。
4段階で仮の順番を作る
- アルコール度数の低いものを前へ置く
- 香りが軽い、繊細と公式に説明されるものを前へ置く
- 濃い樽香や長い余韻を後ろへ置く
- 強いスモークやカスクストレングスを後ろへ置く
色は参考になりますが、カラメル色素の使用や樽、熟成年数など複数要因があるため、色だけで強さを決めません。
迷ったときの優先順位
| 先 | 後 | 理由 |
|---|---|---|
| 低い度数 | 高い度数 | 強い刺激を後へ回す |
| 軽い果実・花 | 濃い樽・スパイス | 繊細な香りを先に拾う |
| ノンピート | 強いスモーク | 煙の残りを減らす |
| 短い余韻 | 長い余韻 | 次の試料への影響を減らす |
量・温度・休憩をそろえる
- 同じ形の清潔なグラスを使う
- 一杯ごとの量を少なくそろえる
- 注いでから同じ時間を置く
- 各試料の間に水を飲む
- 香りが分からなくなったら休憩する
- すべて飲み切ることを目的にしない
水の役割はウイスキーのチェイサー、温度条件は温度で変わる香りが参考になります。
順番も記録する
「Aは1番目、Bは4番目」のように位置を残します。別の日に前後を入れ替えると、最初の印象が銘柄の特徴か順番の影響かを考えやすくなります。WSETの資格試験でも、試料は構造化された項目で記録されます。家庭では正解当てではなく、再現できる条件を残すことを優先します。
複数銘柄を会場で比べる場合は、試飲会の準備と記録方法も先に確認してください。
飲み比べる順番を決める前の水・食事・口内環境は、試飲前に味覚を整える方法で確認できます。
まとめ
- 順番は銘柄の順位ではなく比較条件
- 軽い香り、低い度数から始める
- 強い樽香、煙、高い度数は後半へ置く
- グラス、量、温度、休憩をそろえる
- 別の日に順番を変えて影響を確かめる